最近読んだ本

  • カタロニア賛歌 / ジョージ・オーウェル著 ; 都築忠七訳. -- 岩波書店, 1992. -- (岩波文庫 ; 32-262-3)
    • 読むのは10回目くらいですが、補論までぜんぶ読み通したのは1回しかないと思います。たいていはバルセロナに帰ってきて市街戦が始まる直前、政治色が濃くなってくるあたりで嫌気がさしてやめるか、イギリスに帰り着いたところでほっとして、補論のドロドロした政治の話を読む気が失せてやめるかのどっちかです。
    • 巻末の訳者あとがきでは「その市街戦の叙述が本書の圧巻でもある」と書かれていて、それはそうなんでしょうが、ファシストとにらみ合いながら、質の悪い武器やシラミに悩まされ続ける描写が、私は好きです。
    • けど、世の中の肝心なことは、そういう前線ではなくて、後方の政治で決まってしまうというのは、今の現実とも相通ずる気がします。
  • 詩人と狂人達 : The poet and the lunatics / G.K.チェスタトン著 ; 福田恆存訳. -- 国書刊行会, 1976. -- (世界幻想文学大系 / 紀田順一郎, 荒俣宏責任編集 ; 第12巻)
    • 詩人にして画家のガブリエル・ゲイルが奇妙な事件を解決する短編集。
    • 「狂人達」のタイトルどおり、どの事件も狂気に包まれています。動機とか方法とか。狂気というか夢見がちといった方が当たってるかもしれません。
    • ゲイル自身も狂人ですが、急に逆立ちしたりとかは、正直やりすぎだと思います。