図書館に訊け!

図書館に訊け! / 井上真琴著
東京 : 筑摩書房, 2004.8
253p ; 18cm. (ちくま新書 ; 486)
ISBN:448006186X ; 本体\740
ちょっとずつ読み進めて、先の情報サービス概説の参考文献にもしながら、ようやく最後まで読みました。
帯に「こういう本がほしかった!」とありますが、たしかに、図書館関係者からすると、利用者教育とか情報リテラシー教育とかいった観点から、テキストにするにはちょうどいいのかな、とは思います。
ただ、私だけの感覚かもしれませんが、これを果たして一般の利用者が読んでくれるのか、というと、やや疑問を感じます。書店でこういう本を見かけて、手に取ってみよう・読んでみようと思うような人は、既にある程度リテラシーを身につけている層ではないかと思うのです。こういう知識を本当に必要としている層が読んでくれるかどうか。
この本を、今だったら例えば齋藤孝とか養老孟司とか、ちょっと前なら野口悠紀雄とかが書いてくれていれば、きっと広く読まれていたと思うのですが、この著者には甚だ失礼ではありますが、図書館界の期待ほどはアピール度が高くないように思います。