「図書館の理不尽」

文學界』十月号の小谷野先生のコラムを読みました。概略は「書物蔵」さんがまとめてくださってます(http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20050910/p2)ので、そちらを参照いただくとして、私の感想は、

  • 東大さんの「禁複写」の基準が分かりませんが、さすがに1980年代の『中央公論』はいいんじゃないでしょうか。うちのように、戦前のものまで一般開架というのも、問題なくはないでしょうが。
  • 私は別に学者でも何でもないですが、それでも修論の時は、某図書館や某神社で、それはそれは大量のコピーをさせてもらいました。また、今の仕事についてからも、人文系の先生方の文献複写依頼をずっと処理していて、先生方がいかにコピーを必要とされているかも感じています。ですので、小谷野先生の感想は正当なものだと思います。
  • ですが「若い女子館員」の気持ちも分からなくもないです。見た目どおり「若い」のだとすれば、経験も浅く、自分の館の規則を覚えて守らせるので手一杯ということもありましょう。もし非常勤とかパートとかの方であればなおさら。
    • さらに言えば、小谷野先生のような方に大声を出されれば、本能的に反発してしまうこともあるかも。
    • 私だったら逆に思いっきり萎縮してます。
    • そんなのはプロフェッショナルと呼べないと言われれば、返す言葉もありません。修行します。
  • 『秘本谷崎潤一郎』 http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN07626708
    • コラムには「小学生の作文のように、紙を二つ折りにして製本してある」とありますが、レコードを見ると「和装」となっています。おそらく袋とじなんでしょうが、「小学生の作文」から和装とは想像してなかったので、少し面白かったです。
    • レコードでは「特装限定100冊」となってます。コラム中の「限定五百部」というのは、5巻×100セットということでしょうか。
      • 全巻揃ってない図書館がちらほらありますが、それらのセットの残りの巻はどうなったのだろう。