真景累ヶ淵

明治時代には「神経」という言葉が大流行、三遊亭円朝は「幽霊と云うものは無い、全く神経病だ」という含意をこめて怪談に「真景累ヶ淵」というタイトルをつけたし、(以下略)

含意っていうかダジャレ? 青空文庫に載っているのを読んでも、確かにそう書いてあります。タイトルはそんななのに、内容は真剣にこわい怪談噺。すごいよ大圓朝。でもまぁ落語だし、と思えばそれもありかなと。おなじ圓朝作の鰍沢だって、うまいひとがやれば観客も息をのむような場面があって、名人のエピソードにも出てくるような話ですが、サゲは「題目」と「材木」のダジャレですし。
流行の言葉をシャレたタイトルといえば、喬太郎の鍼医の噺とかありますけど、真景累ヶ淵のように後世に残るかというと、うーむ? 私は好きですし、またききたいのですが。