アメリカ議会図書館

アメリカ議会図書館―世界最大の情報センター (中公新書) 向こうはどうなんだろうということで、手ごろだったこの本を、さっそく図書館で借りてきてみました。
やっぱり向こうでも、「国立図書館」と「議会図書館」の狭間で揺れ動いていたんですね。スパッフォードやパトナムといった、私ですら名前を知ってる名館長たちが、蔵書収集に力を注いで国立図書館機能を確立しつつあったかと思うと、第二次大戦の戦中戦後は議会からの揺り戻しがあり、スプートニク・ショックで科学技術をどうにかせいということになって、ふたたび国立図書館側に傾き、等々。国立図書館機能を議会から分離独立させようという話も、40年前に論争になっている。まあ、歴史の長さひとつとっても、日本とは比べものにならないわけで、それだけいろんな経験を経てきているのだなあという印象です。それと、歴代の館長の存在感がすごい。これも日本とは比べものになりません。いや、私が日本の国会図書館について不勉強なだけかもしれませんが。
なかなかおもしろい本でしたが、発行が1998年のため、状況は当然かなり変わっていますので、最新の情報もチェックしていきましょう。とりあえずはカレントアウェアネス(E)あたりで。